曲げ加工・メーカーの選び方を解説|ベンディングロール大全

ベンディングロールで真円にならない原因とは?

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ベンディングロールで加工した製品が真円にならず、お悩みではありませんか。本記事では、端曲げの不足やロールのたわみなど、真円を損なう原因を解説します。

ベンディングロールで製品が真円にならない主な原因

原因①:端曲げが不十分で先端や後端に直線が残る

板材を円筒状に丸める際、材料の先端部分と後端部分は構造上、ロールからの圧力が伝わりにくくなります。この部分の曲げ加工が不十分なまま全体を巻き込んでしまうと、端部に直線部分が残ってしまうケースが少なくありません。仕上がった製品の両端が平らな状態のまま合わさるため、きれいな円ではなく楕円やピーナッツのような歪んだ形状になってしまいます。美しい真円を目指すためには、加工の初期段階でこの端部をあらかじめ適切に曲げておく工程が欠かせません。

原因②:加工時の負荷によるロールのたわみ

厚みのある金属板や幅の広い材料を加工する際には、機械に対して非常に大きな負荷がかかります。この強い加圧力によって、ロールの中央部分が外側へと押し出されるようにたわむ現象が発生することがあります。中央部がたわんでしまうと板材にかかる圧力が不均一になり、ロールの両端に比べて真ん中あたりの曲げ具合が弱くなってしまうのです。その結果、製品の中央が膨らんだり樽のような形状になったりしてしまい、正確な真円度を保つことが難しくなる傾向にあります。

原因③:スリップの発生による送り量のズレ

ベンディングロールによる曲げ加工では、ロールの回転に合わせて板材がスムーズに送り出される必要があります。しかし、材料の表面に油分やスケールが付着していたり、ロールの圧着力が不足していたりすると、滑り(スリップ)が生じることがあります。スリップが発生すると板材の送り量にズレが生じるため、本来予定していた均一なピッチで曲げを進めるのが困難になってしまいます。部分的な曲げの強弱や寸法のバラつきが引き起こされ、最終的な真円度に悪影響を及ぼす要因となるでしょう。

加工品の真円度を高めるための具体的な対策

対策①:事前の端曲げ加工を徹底する

成形後に直線部分が残るのを防ぐためには、あらかじめ板材の両端にしっかりと曲げ癖をつけておく対策が有効です。本加工に入る前にプレスブレーキなどの別設備を使用して端部を適正なR形状に曲げておく方法や、ベンディングロール内で入念に端曲げを行う手順を取り入れましょう。あらかじめ端部が綺麗に曲がっていれば、その後の巻き込み加工がスムーズになり、接合部も含めて歪みの少ない真円に近い形状へと仕上げやすくなります。手間に感じられますが、品質向上のためには重要なプロセスです。

対策②:クラウニングやバックアップロールを活用する

ロールのたわみを抑えて均一な圧力を加えるためには、機械的な補正方法を活用することが推奨されます。例えば、あらかじめ中央部をわずかに太く設計したクラウニングロールを採用すれば、負荷がかかった際にたわみが相殺されて圧力が均一になります。また、主要なロールを後ろから支えるバックアップロールが搭載された設備を導入するのも一つの手です。これらによって板材の全幅に対して均等な力が加わるようになり、中央部の曲げ不足を解消して真円度を高められます。

対策③:ロール表面の清掃と適切な加圧管理

スリップによる送り量のズレを防ぎ、安定した加工精度を維持するためには、日頃のメンテナンスと条件設定が大切です。ロールの表面に付着したゴミや油分を定期的に清掃し、材料との間で適切な摩擦力が得られる状態を保つようにしてください。さらに、取り扱う板材の厚みや材質の変化に合わせて、上下のロールによる加圧力を正確に調整・管理することも求められます。摩擦と圧力の両面を適正に管理すれば、滑りを防いで安定した曲げ加工を行えます。

精度向上に貢献するベンディングロールの選び方

端曲げが得意な4本ロール式や可変軸式の検討

既存の設備で真円度を出すことが難しい場合は、機械の構造そのものを見直すアプローチが効果的です。一般的な3本ロール式に比べて、下部にロールが追加された4本ロール式は、板材をしっかりと挟み込みながら加工できるため端曲げを容易に行える特徴があります。また、ロールの位置を左右や上下に柔軟に変更できる可変軸式の機種も、多様な板厚に対して最適な圧力配置を可能にするでしょう。これらの機種を検討することで、熟練度に関わらず安定した形状を作れます。

寸法精度や真円度をコントロールするCNC制御の活用

高度な寸法精度や厳しい真円度が求められる現場では、CNC(コンピュータ数値制御)システムやインバータ制御を搭載したベンディングロールの導入が大きな強みとなります。加工データをあらかじめ入力しておくことで、ロールの位置や圧力を自動で精密にコントロールできるようになります。多段曲げや複雑な形状の成形であっても、機械がズレやたわみを自動で補正してくれるため、作業者の経験値に依存することなく、常に均一で高品質な製品を安定して生産可能です。

まとめ

ベンディングロールで製品が真円にならない時は、端曲げ不足、ロールのたわみ、スリップなど、どこに原因があるかを特定することが先決です。それぞれの要因に応じた対策を現場で実践しましょう。

また、板厚や要求される精度に対して既存の機械では対応が難しい場合、4本ロール式やCNC制御といった高精度な機能を持つベンディングロールへの更新を検討することも、安定した品質確保への近道です。自社の加工課題に応じた適切なアプローチを行うことが、品質向上へと繋がります。

【板厚・加工目的で選ぶ】
ベンディングロール
メーカー3選
 

曲げ加工は、板厚・材質・曲げ形状によって、ロール構成や駆動方式、制御性能に求められる仕様が異なります。そのため、ベンディングロールの導入では、加工する板の厚みや形状など、曲げたい部品に応じて選定することがポイントです。ここでは、加工対象別に3つのメーカーをご紹介しています。

〜2.3mmの板厚
仕上がりの美しさが
求められる部品
例えば、こんな部品に
装飾金属品
薄板製のダクト
デザイン筐体
小型タンク

マツモト機械

マツモト機械公式HP
引用元:マツモト機械公式HP(https://www.mac-wels.co.jp/web_exhibition/metal_process_mac_roll.html)
おすすめの理由
薄板の端曲げなど
繊細な加工も安定

小型製品の加工に適した80mm〜100mmのロール径です。油圧式による安定した加圧制御で圧力調整がしやすく、押し傷や曲げムラを抑えて外観品質の高い成形が行えます。

ワークへの傷を防ぐ
ウレタンロール

下ロールにウレタンを使用しており、柔らかな表面でワークに傷がつくのを防ぎます。特にステンレスなど、傷が目立ちやすい薄板素材を扱う加工におすすめです

〜75mmの板厚
曲げが複数ある部品
例えば、こんな部品に
円錐タンク
圧力容器
トンネル部材
洋上風力部品

大同マシナリー

大同マシナリー公式HP
引用元:大同マシナリー公式HP(http://www.dm-daido.co.jp/product/machine_equipment/)
おすすめの理由
高度なCNC自動制御で
複雑な曲げを自動化

熟練の技を再現する高度なCNC自動制御により、円錐や多段曲げなどの複雑な形状も自動化。作業者のスキルに依存せず、常に均一で高精度な仕上がりを維持し、生産効率の大幅な向上に貢献します。

たわみ補正と端部精度で
多段曲げもズレを極小化

特許取得のワーク接触方式とインバータ制御、さらにロールたわみ補正機能が、多段曲げでも端部のズレを極限まで排除へ。圧倒的な寸法精度と真円度を一発で実現し、手直しや再加工の工数を激減させます。

〜300mmの板厚
高強度の特大部品
例えば、こんな部品に
船体基礎構造
大型支持架台
高圧ボイラー

DAVI

DAVI公式HP
引用元HP:DAVI公式HP(https://www.davi.com/jp/jp/mav-3rorukebianzhou)
おすすめの理由
大型プレート対応の
駆動システム

DAVIの3ロール式可変軸ロールベンダーは、大型・高負荷に対応する複数ギアの駆動システムを搭載。重い負荷をかけても安定した動作が可能で、300mmの特大サイズの部品も加工できます。

高強度が要求される
素材に対応

頑丈なフレーム構造により、大型・特注形状のプレートや高強度鋼板にも対応可能。高い耐久性が求められる石油・ガス業界での導入実績もあり、高強度な金属部品の加工ニーズに応えます。

※参照元:大同マシナリー公式HP【PDF】(http://www.dm-daido.co.jp/english/pdf/machine_equipment04.pdf
曲げたい部品別 ベンディングロールメーカー3選
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